流星ワゴン

流星ワゴン (1)
原作を読み、その後ドラマも鑑賞しました。
どちらも非常に良かったです。

ここから先は、本作を近日中に読もう(観よう)と決めている方にはネタバレ要素に相当しますので非閲覧推奨です。
既に読んだ(観た)もしくはこれから興味を持つかもしれないって方にとっては面白いかもしれません。

流星ワゴン (2)
あらすじは、
もう死んでしまった方が楽かもな┐(´ー`)┌ っていう最悪の気持ちになっている人の前に突然オデッセイが現れて、乗り込むとタイムスリップして過去の自分に成っている。しかし事実を変える事はできない。が、人生をやり直す事によって気の持ち様が変わる。結果、よーしこれから頑張る!という前向きな考え方に変わる。」
という言わばSF物語です。

そんな車が本当に現れるのならどれほど良いでしょう。
あの時ああすれば良かった。こう言えば良かった。
誰にでもそういう取り返しのつかない後悔などは有るでしょう。
その人生の大事な分岐点となる日時・場所なんて自分では気付けないものですが、オデッセイが勝手に連れていってくれます。
オデッセイ内で体験する架空の過去の自分は、「今の自分」の意識のまま人生をやり直す事になるので、要するにゲームで言う所の「強くてニューゲーム」の二周目みたいな物です。

流星ワゴン-6
なので、このままいくとロクでもない結果が突きつけられる。という事を予め知っているので、それを回避する行動に出ます。
このままこの先に進むとエアリスが殺害されてしまう。なので彼女は連れて行かないでおこう。とか、キーファはこの後居なくなってしまうので予め大事な装備品は全て外した状態で進み損失を最小限にとどめよう。とかそんなイメージ。
でもその「強くてニューゲーム」はあくまでも空想なので目が覚めたら結局は最低最悪の現実に戻ります。
そして「強くてニューゲーム」で変えたはずの周りの誰も、何も、やはり変わってなどいない。

意味無いじゃん!後悔を増幅させるだけで余計に苦しいだけじゃない!
そう思うわけですが、どういうわけか主人公だけはその「強くてニューゲーム」内で体験した事は忘れないのです。
なので自分の中身(心)だけは大きく変わっています。
起こってしまった過去・現実はどうあがいても変えられない。しかし、これからの未来は変えられる。どんなに最低最悪の現実であっても死んでしまうよりは、生きて、これからの自分を変えていくんだ。
という至極当たり前のテーマの物語なわけです。

流星ワゴン (3)
でも、誰でも立ち直れるわけではありません。むしろオデッセイに乗って余計絶望して死を選んでしまう人も多いとの事。
この主人公「永田一雄」の場合は自分の父親「チュウさん」が同時に「強くてニューゲーム」内に同い年の朋輩(ほうばい)として登場します。その人のおかけでこれまで見えていなかった事が見えるようになり、自分を変える事もできる様になります。
ドラマ版では香川照之さんがその役を演じるのですが、見事でした。
半沢直樹など他のドラマでも引っ張りだこの彼の演技はやや顔芸がオーバー過ぎる印象も有りますが、チュウさんの様な濃いキャラにはピッタリでした。
乱暴な広島弁がまた小気味良い。小説の方がよりコテコテです。ドラマ版の方はさすがに標準語に近い広島弁って感じでした。

ドラマ版の第1話を見終わった時点で、原作小説の半分付近のお話まで進んでいたので、
このペースで10話までどうやって伸ばすの?
って思いました。
案の定、原作には無かったお話が第2話からふんだんに盛り込まれてきます。
これがまた、原作を読んだ時に誰もが一度見てみたいなと思ったシーンが作られている構成になっていて、見応え十分でした。

流星ワゴン-(5)
小説では主人公の妻である美代子はサイテーの女性でした。
毎日取っ替え引っ替え別の男性と性行為に及ばなければ生きていけないなどというとんでもない人で、それを夫に白状し夫も「それじゃあ仕方がないな」と納得するという「おいおい!」とツッコミたくなる様な設定でした。
しかしさすがにゴールデンタイムに流すドラマでそのまんまの設定という訳にはいかないので、ギャンブル依存症で借金まみれという設定に変更されていました。性格もそれほど悪くない女性として描かれていました。
半沢直樹でも妻の「花」は小説中では性格最悪で直樹は家に帰っても心休まらないどころか四面楚歌に陥る設定でしたが、ドラマでは逆に最高の妻として描かれていましたね。
原作者たちは現実の妻に恨みでもあるのか?と思うほどに(笑)
流星ワゴンの著者である重松清氏は解説で「女性視点での描写という物があまり書けないのが弱み」の様な事を書いていました。
それは確かに言えるなと思いました。
東野圭吾氏や奥田英朗氏の作品などは女性が主人公設定の作品も多々あるのですが、どれも心理描写が見事です。

流星ワゴン-(4)
ドラマでは子供の広樹が最終回で、イジメっ子達に謝罪するというシーンが有りました。
イジメが始まった原因は、自分はお受験するエリートでありお前達なんかとは違うんだ。という相手をバカにする様な態度を取り始めた事がそもそもの発端でした。
それをきちんと認め反省・謝罪する。
小説中には無かったシーンなのですが、すごく大事な事だと思いました。これが無くてはたとえ引越して他所の土地に逃げたとしてもおそらくまた同じ失敗を繰り返すだろうと想像できます。

ことほど左様に本作は、原作をかなりアレンジしたドラマに仕立てられています。
たいていは原作から大幅にアレンジしたドラマって劣化する事の方が多いのですが、本作は良い意味で期待を裏切ってくれました。
原作以上に涙腺崩壊する様なシーンがあまた散りばめられています。
私は小説→ドラマの順で観ましたが、逆だとまた違った感想になったかもしれません。
いずれにしても、読む(観る)価値のある傑作である事は間違いありません。
もし少しでも興味を持たれた方は是非ご覧になって下さい。
Posted by れいな on 29.2015   0 comments   0 trackback
Category :小説・映画

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