盲腸

正しい医学用語シリーズ第三弾は、
 
「盲腸」
非常によく聞く病名だと思いますし、実際に罹って手術を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ですが、これは「病名」ではありません
ご存知の方も多いかなと思いますが、正しくは「虫垂炎」という疾病です
 
盲腸-1
盲腸というのは、小腸から大腸に代わってすぐの場所にある、本来の通路(上行結腸)と反対方向にある行き止まりのわずかな長さの大腸の一部分です。
すなわち「病名」ではなく、「臓器名」です。
 
更にその先っぽに細~い数cmほどのヘタみたいな袋小路があり、それが「虫垂」です。
腸の外側から見ると、まさにイモムシが垂れ下がっている様に見えるからそんな名前が付いたのでしょう。
その部分に細菌が繁殖して炎症を起こすのが「虫垂炎」です。
なので「盲腸炎」ならまあ当たらずとも遠からずですがね
 
さて虫垂炎ですが、さもちょっとした骨折程度の、取るに足らない疾病だと軽く見ている人が多いんじゃないでしょうか?
実際はそれほど簡単な疾病ではありません。
正しい治療をせず放置していると、炎症がどんどん波及して、お腹全体の腹膜炎となり、場合によっては死亡します
従って早期診断・早期治療が大事なわけですが、経験の浅い医師にとっては診断容易ではありません。
虫垂炎だと早とちりされて開腹手術したけど実は違ったとか、飲み薬だけ出て帰宅させられたけど悪化して腹膜炎になったとか、結構あるんじゃないでしょうか?
抗生物質の点滴治療だけで治癒したら一番ラッキーです。
「薬で散らした」という表現をしますが、これはなかなか言い得て妙だなと思います
開腹手術を受けてしまうと、虫垂炎であれ何であれ、よく腸管癒着という後遺症が残ります。これになるとその後、癒着性イレウス(腸閉塞)を繰り返したり、何か別の病気で再度お腹を開ける際に癒着を剥離するのに恐ろしく時間がかかります。
癒着は勝手に治るものではありませんので、できる事ならあまり開腹手術は受けたくありませんね。
でもだからと言って内科的治療で引っ張り過ぎて腹膜炎になってしまっては本末転倒です。当然炎症が広がるとお腹の中の臓器全部が癒着してしまったりしてもっと厄介な後遺症が残ります
なので、帰宅させるか入院させるか、手術に踏み切るか点滴で行くか、ケースバイケースで適切に判断する熟練度が要求されます
次回は「神経」について記載します。
Posted by れいな on 30.2012   1 comments   0 trackback
Category :学術的日記

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2012.08.29 00:11 | | # [edit]

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