百田尚樹講演

先日、京都の国際会館で開かれた百田尚樹氏の特別講演を聴きに行きました。

テーマは「日本人の誇り」でした。
氏の事はその著書を読んだり、メディアなどで拝見して知ってはいましたが、直接お目にかかれたのは初めてでした。
第一印象は、「声のトーンが高くてずいぶんと早口だなー」でした。
氏の有名な作品の「永遠の0」「海賊とよばれた男」は既に読了しております。
私は「永遠」よりも「海賊」の方が圧倒的に好きな作品なのですが、この講演では終盤の締めのお話がちょうどその作品の本の内容を補足・解説するようなお話になって非常に良かったです。

要約すると、「海賊」に登場する骨のある男達すなわち大正時代後半に生まれた人々がいかに誇らしい日本人かという事。
その世代の人々は実に六人に一人が戦争の為に亡くなっているという近代史上最も不幸で悲惨な世代です。
しかし同時に最も偉大な世代でもある。
「海賊」の主人公や彼を助けた周りの人々、自分のポストとか名誉とかを守る事よりも、日本が将来飛躍する起爆剤になりうる彼の前代未聞の挑戦に賭ける男気。
自分の為ではなく、人の為、日本の為に生きた世代。
六人に一人が祖国の為に亡くなったゆえに残った人たちも全力で日本再興に命を賭けたのでしょうね。
具体的には当時国交すら無かったイランの石油を日章丸を派遣して買うという計画です。
本の中でも最も盛り上がるシーンですが、その辺りの解説を著者自ら熱く語って下さいました。

戦後の日本を見た占領軍の幹部は、
完膚なきまでに何も無くなって、かつ莫大な賠償金を背負わされたこの日本、今後50年経ってようやく昭和5年当時の生活水準に戻れる程度に過ぎないだろう。
と分析しました。
実際はどうでしたか?
あり得ない程のスピードで頑張って、たったの19年後には東京でオリンピックを開催して世界中の国々を招聘するトップクラスの水準に至ります。
先の東日本大震災の直後にも元アメリカ財務長官ローレンス・サマーズが「残念ながら日本は貧乏な国になるであろう」などと評論していましたね。
我々の底力、勤勉さ、真面目さをみくびってもらっては困る。と奮起した人も多いはず。
講演の最後は若干目頭が熱くなる様な終わり方で、さすが作家だなー上手いなと感心しました。

百田氏は自分の父親から戦争や戦後復興のお話をよく聞いたものの、自分の子供の世代即ちちょうど私たちかな?の世代にはほとんど伝えられていないパターンが多いと気づき、何か遺したいと考えて執筆するに至ったそうです。
その想いは伝わり、実際に若い世代から結構メッセージを頂くと喜んでらっしゃいました。
ただ、この講演会には私と同い年もしくは年下と思われる聴衆は見渡す限り皆無でした。ほとんどが百田氏と同世代くらいか少し上の初老のおじさんおばさん達でした。
もちろん満席でしたし、応募しても簡単には当選しないので行こうと思う人も少ないと思います。
が、約1時間半あっという間に過ぎてしまい全く途中で眠たくなる様な講演ではなかったので興味のある人は応募してみる価値はあると思いますよ。

また、「海賊とよばれた男」は本当に傑作ですので、もしまだ読んだ事の無い方は是非読んでみて欲しいと思います。
今年中に映画化もされる様ですが、やはりまずは原作を読むのがオススメです。

人を騙そう、誤魔化そう、楽な道を選ぼう、自分の利益になるかならないかにしか関心が無い。
普通はそうです。世界中のどこの国の人間も。
だからこそ宗教などで、
人の為に尽くす生き方や真面目で勤勉に生きる事を美徳・理想としているのです。
日本人は違います。古来からそういう生き方が当たり前という価値観を持っている稀有な民族なのです。
自然とできるのです。

その事を幸せに思い、誇りに思う事。
それを忘れちゃならないなと改めて感じました。
 
Posted by れいな on 02.2016   0 comments
Category :日記

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